韓国の高校中退を防ぐ3つの制度

韓国の高校中退を防ぐ3つの制度

こんにちは、コリアンライフ(@koreanlife007)です。

今回は韓国の高校に通っていて、何らかの事情で高校に通えなくなりそうな時、なんとか中退を避け高校を卒業させたい!という高校中退を避ける制度をご紹介します。

うちの子は現在韓国の高校を休学中なのですが、復学し、もし通えなくなった場合に備えていろいろ調べてみました。

同じようなお子さんを持つ方のご参考になれば幸いです。

 

 

1.학업중단숙려제(学業中断熟慮制)

まずは以前にもご紹介したこの制度。中学、高校で使えます。

学校を辞めたいとする学生に『時間をあげるからもっとじっくり考えてみて』という制度で、衝動的な退学を予防する制度です。

 

参加対象

・学業中断危機の兆候(頻繁な早退や欠席)、学校不適応などを総合し、学校長が判断した学生

・担任・心理相談士・進路指導教師の協力を得て診断された学生

・口頭で中退の意志を表示したり退学届けを提出した学生

・未認定欠席が連続7日以上または累計30日以上の学生

学業中断予防委員会で決定

 

内容

・年2回に分けて実施

・1回4週間以内

・認定欠席となる

将来や進路について考える期間が与えられ、その期間は学校に行かなくても出席したこととみなされます。

実際、韓国ではこの制度によって多くの高校中退者を防いでいるそうです。

 

 

2.대안교육 위탁사업(代案教育委託事業)

現在の高校に籍を置きながら、外部の教育機関を利用し出席したこととみなされる制度です。

韓国では代案高校というフリースクールのような高校が存在しますが、今の高校を辞めず、そこに通うといった感じです。

これには種類が3つあります。

 

短期代案教育

午前には学校授業を、午後には短期代案教育を委託した運営機関に参加するプログラム。

 

中長期代案教育

中長期代案教育を委託した運営機関に一か月以上参加するプログラム。

 

多文化代案教育

意思疎通問題による学校不適応及び学業中断危機の多文化学生対象に運営される代案教育プログラム。

 

お住まいの地域の教育庁で選定された機関が何か所かあるので、その中から自分に合った所を選びます。

規模は高校のような大きな所もあれば、塾のような小さな所もあります。

環境を変えればまた状況は変わるかもしれない!といういいアイディアです。

学校不適応の場合、このプログラムはいいかもしれません。

 

 

3.학교 내 대안교육(学校内の代案教育)

学校内で学業中断危機に瀕した生徒のために特別クラスを設置し運営する学校もあります。

タイプは3種類あり、お住まいの地域の教育庁でどこの高校がこのプログラムを行っているか調べる必要があります。

ちなみにこの制度は小学校から高校まであります。

 

全日制

教育課程すべてに代わる別途の学級編成

部分運営制

教育課程の一部に代わる別途の学級編成

プログラム型

主題別のプログラム(カウンセリング、グループ活動、学習・自己啓発、進路・就職)などに参加する

 

 

以上、韓国の高校中退を防ぐ3つの制度をご紹介しました。

私個人的な意見としては、死にたいほどつらいのに無理に高校に行く必要はないと思います。

実際、高卒認定試験に受かれば高卒資格はもらえますし、韓国でもそういう人はいっぱいいます。

そして高卒認定試験から大学進学を目指す子だっていっぱいいます。

 

過去ブログ

 

でもできることなら、高校でしか得られないものを得て成長してほしいと思うのが親。。。

そのために現状を改善できる何か他の方法があるのであれば、こういった制度はどんどん利用すべきだと思うのです。