韓国で子供が不登校になった場合の対処法

韓国で子供が不登校になった場合の対処法

こんにちは。コリアンライフ(@koreanlife007)です。

うちの子が体調不良となり、不登校になったという記事を書いて以来、ちょくちょく同じ境遇の方から連絡をいただきました。

それでわかったことは、日韓夫婦で不登校の子、結構多いということです。

そこで今回は韓国で子供が不登校になった場合の対処法についてまとめてみました。

そういったご家庭の何らかの助けになると幸いです。

 

 

子供が何か変、学校に行きたくないと言ったら、すぐ相談!

1.担任に相談

一部の先生は熱意がありますが、多くの先生はがっかりする対応です。

でもここは韓国、こういうもんだと思ってさっさと割り切りましょう。

それよりも担任と関係が悪くなる方がもっと厄介なので、関係は保ちつつ、でも担任が助けてくれるという期待は持たないこと。

担任の先生が他の機関を紹介してくれる場合もありますが、そうでない場合はさっさと他をあたりましょう。

 

2.学校のWeeクラス担当の先生(専門相談士)に相談

韓国では小学校から高校まで各学校にWeeクラスという教室が基本設置されています。

そこの専門相談士に相談することをお勧めします。

この先生は専門相談士と専門相談教師の2種類があります。

専門相談士は1つの学校に長く勤務します。

専門相談教師は教師の資格を持ち、かつ採用試験で学校に配置されており、任期は5年だそうです。

いずれにせよ、専門の知識を持っているので、担任の先生よりもっと親身になってくれるはずです。

(小さい学校にはいませんが、その場合、教育庁から派遣される仕組みとなっています。)

 

3.教育庁のWeeセンターに相談

担任も学校のWeeクラスもいまいちな場合、ここに相談するといいでしょう。

各地域の教育庁に設置されているWeeセンターという機関があります。

そこに直に相談するとスピーディーに対応してくれます。

うちの子の場合は何も知らず、まずここに行きました。結果、とても良かったです。

全国各地、ここから探せます

 

 

いじめが原因で不登校の場合

どうして不登校になったのか、その原因がいじめの場合です。

韓国でいじめられた場合、被害者は加害者を罰することができます。

まずは被害者とその親が学校または教育庁に申告します。

1.いじめ発生(

2.学校の調査

3.学校暴力対策審議委員会(教育庁)の審議

4.処分

5.不服の手続き(再審×)

いじめにより通院が必要となった場合は診断書、スマホの記録など証拠となるものは全て提出します。

学校暴力対策審議委員会により、加害者へ転校、奉仕活動、反省文などの処分が下されます。

このようにいじめが不登校の原因であれば、その原因をしっかりと受け止め解決していくことも重要です。

そしてそれが精神的安定へ繋がります。

 

 

精神科や心療内科への通院が必要な場合

WeeクラスやWeeセンターで相談士と相談し、通院が必要だと判断された場合、地域のお薦めの病院や、病院の評判なんかも教えてもらえます。

精神科、心療内科と言っても、ピンからキリまでで、ましてや外国人にはどこの病院がいいのかわかりません。

まずは情報をよく知っているWeeセンターの相談士に聞いて情報を収集しましょう。

人気の所はたいてい予約制で予約待ちなので、とにかくすぐ予約しましょう。

個人的には大きな大学病院にまず行くことをお勧めします。

個人病院を転々とし、やはり大学病院の先生は違うなと感じたからです。

できれば青少年を専門とするか得意とする病院がいいでしょう。

 

 

病気だと診断された場合

不登校の原因が病気だと診断された場合、教育庁から治療費が支給されます。

お近くのWeeセンターで治療費支給の申請をします。

これは地域によって申請方法、支給方法、違いますが、だいたい年間100万ウォン支給されます。

これにより、うちの子は自己負担ゼロで通院できています。

 

 

学校の対応に不満、教師に不満

各地域の教育庁ホームページに設置されている、학부모상담(父母相談)を利用し、意見しましょう。

地域によって異なりますが、書き込みによる相談と電話による相談があります。

(匿名はできません。)

ここでダイレクトに相談することで、学校に連絡が行き、学校側が間違った対応なら適切な対応をしてくれます。

うちの子の場合は、ここに連絡したことで学校側の態度がコロリと変わりました。

 

 

学校に通えない、出席日数が満たない

学業中断熟慮制(학업중단숙려제)を学校に申請します。

学業中断熟慮制(학업중단숙려제)とは

学業中断の危機兆候があったり、中断の意思を明らかにした学生が、学校を辞める前に一定期間、相談、進路体験、芸術体験など様々なプログラムに参加しながら、学業中断について慎重に考慮する制度。

対象:学業を中断する意向がある、または可能性があると認められる学生

期間:2週~7週間 ※学期当たり1回に制限する

申請方法:申込書提出(学生·保護者→担任教師)

決められたプログラムに参加すれば、学校に出席したこととみなされます。

出席日数が足りなくて卒業できない!ということにならないよう、早めに提出して自宅で療養されることをお勧めします。

 

 

代案教室の利用

一部の学校では代案教室(대안교실)と言って、学校に適応できない子を対象とした特別プログラムをする学校があります。

学校内にこれがあるのか、プログラムの内容も学校によってさまざまなので、地域のWeeセンターで教えてもらいましょう。

 

 

校外体験学習(교외체험학습)の制度を利用し療養させる

韓国では平日に家族旅行をするにしても、学校に校外体験学習(교외체험학습)の申請書を出せば、出席とみなされます。

親族訪問も同じで、出席とみなされます。

(体験学習利用後に簡単なレポート提出必須)

これを利用し、日本で療養させるのはどうでしょうか。

海外の場合、最大1ヶ月休むことができます。(学校によって異なる)

夏休みか冬休みにプラスこの申請書を出せば、2~3か月の長期帰国が実現できます。

この制度を利用し、お子さんと日本に一時帰国し、療養させるというのも一つの方法かと思います。

 

 

今回は「韓国で子供が不登校になった場合の対処法」と題して、私が知っている限りの内容をまとめてみました。

これプラス、もっとこんな方法があるよ、という場合はメールかTwitterでご連絡いただければと思います。

韓国でも子供が不登校で悩んでいる方は多く、めげずに頑張っておられる方も多いので、情報を共有し助け合っていきましょう。