韓国のフリースクール、通信制高校について調べてみた

こんにちは、コリアンライフ(@koreanlife007)です。
先日、中学校へ進路相談に行ってきました。
韓国の学校の先生は業務を淡々とこなす感じで、積極的に行かなければ全く気にかけてくれません。今日は思い切って進路相談に行き、娘と共に撃沈してきました(単に現実的なことを言われた)😭弱ってる時って韓国語がとてもキツい言い方に聞こえる…
— koreanlife@韓国生活疲れ気味 (@koreanlife007) November 12, 2021
うちの子はWeeクラス(韓国で各学校に設置されている、教室に行けない子のための部屋。心理相談の先生がいる)に通っているのですが、日本で言うと、保健室登校みたいな感じですかね。
それで高校進学となった時、そもそも朝から晩まで高校で授業を聞けるのか?という問題にぶち当たりました。
そこでこのような特殊な場合、韓国の子供たちはどのような学校を選択するのか、先生に教えてもらった内容と、新たに調べた内容を書き留めておこうと思います。
대안학교(代案学校)
いわば韓国のフリースクールとなります。
でも대안학교は日本のフリースクールとはちょっと違います。
まず国の教育部から認可されているかどうか。
・認可高校
・否認可高校
の2種類があります。
ここをよく知らないといけません。
認可されている대안학교 (代案学校)
認可されている대안학교は高校の場合、一部の高校を除きほとんどが全寮制となります。
そして一部の高校を除きほとんどが、退学になった、問題を起こしたなど、普通の高校に行けないような何らかの事情を持つ子が行く高校となります。
なので「社会に出てもやっていけるように更生させること」が第一の目的となっています。
単に不登校だったり、集団に馴染めないなどの理由ではこの学校は向いていません。
そもそも寮生活に耐えられるかどうか…
担任の友達がこの代案高校の先生をしていて事情を説明したところ、うちの子のような場合、とてもじゃないけれど認可の代案高校に行くべきではないと言われました。
認可されていない대안학교 (代案学校)
認可されていない대안학교はたくさんあります。
担任もありすぎて把握できてないと言っていました。
ただ、否認可高校の場合、国から認められていないので、卒業しても高卒となりません。
国が指定する공정고시(高卒認定試験)を受けなければ高卒の資格がもらえないのです。
調べてみて否認可の高校には大きく分けて2種類あると感じました。
・韓国の入試制度から離れた自由な校風の高校
・宗教の高校
日本のフリースクールに近いのはこの自由な校風の高校ですね。
ただ、韓国では入試というものを避け、自由な校風で育てるには裕福でないとできません。
(金持ちで韓国の教育制度を嫌う場合、多くは海外の高校に送ります)
なので、どこも学費が高いです。
また韓国というお国柄、宗教色が強い学校が多いです。
例えば韓国には新興宗教が山ほどありますが、そのような信者の子供たちが通う高校もあります。
なので否認可の場合は、一つ一つしっかりと高校を調べる必要があるなと思いました。
방송통신고등학교 (放送通信高校)
日本では何らかの事情で高校が通えない子のために通信制の高校があると聞きました。
それで私も担任に聞いてみたんです。
すると、韓国にも通信制高校はあることにはあるけれど、うちの子が通うような雰囲気ではない言われました。
ホームページを見て納得。
メインページにはたくさんのお年寄りが載っているではありませんか。
そう、この放送通信高校というのはお年寄りがほとんどです。
昔学校に通えず、教育を受けれなかった世代がほとんどを占めます。
以下は韓国の放送通信高校をまとめた内容です。
・中学卒業者(もしくはこれに準ずる学力を持つ)なら誰でも入学できる
・インターネットで授業を聞き、月に2回、日曜日に登校日がある
・全国に42校ある
・学費は無料(2021年度から)
お年寄りに混じってでも3年間通えば、高卒の資格がもらえるというわけです。
ただ、人目を気にする思春期の子がこの学校を選択するかどうかが問題です
無料のインターネット講義が充実している韓国
AKMU(악동뮤지션) というミュージシャンをご存じでしょうか。
兄妹でやっているミュージシャンなんですが、彼らが世に出てきた時、話題となったのが彼らの育った家庭環境でした。
両親はカトリック系のモンゴル宣教師で、一家はモンゴルに住んでいました。
学校には行かず、ホームスクールをしていたそうです。
そこで韓国の無料インターネット講義を片っ端から聞いたと言っています。
韓国ではEBS(日本のNHK教育的なもの)で、インターネット講義を無料で提供しています。(有料もある)
そして、大学修学能力試験(日本のセンター試験的なもの)では基本、ここの講義や問題集からほとんどが出題されます。
言ってしまえば、高校に通わなくとも、このネット講義を聞き問題集を解き、高卒認定試験に受かれば、大学入試に対応できる仕組みになっています。
もし自己管理ができる子であれば、こういう道もあります。
以上、今回は韓国のフリースクール、通信制高校について調べてみました。
うーん、高校進学どうなることやら。
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