韓国映画「ビューティフルデイズ」脱北女性の実話をモチーフに描かれた映画

韓国映画「ビューティフルデイズ」脱北女性の実話をモチーフに描かれた映画

こんにちは、コリアンライフです。

週末、Netflixで韓国映画「ビューティフルデイズ」を見ました。

タイトルは韓国語でもそのまま「뷰티풀 데이즈」です。

この映画は2018年の作品です。

私はこの映画の存在を知りませんでした。

それもそのはず、この映画はプサン映画祭のオープニング映画として上映されたものの、映画館では人気が出ず、上映された期間もわずかで、失敗に終わった映画だということです。

制作費もわずかで、主演のイ・ナヨンさんはほぼノーギャラで出演したそうです。

でもイ・ナヨンさんは「この映画にどうしても出たかった」と言っています。

イ・ナヨンさんがどうしても出たかったと言うこの映画はどんな映画なのか。

この映画は北朝鮮からの逃げた女性(脱北者)の実話をモチーフに描かれています。

人気こそ出なかったものの、見てみるべき映画だと感じました。

今回は韓国映画「ビューティフルデイズ」についてです。

 

ビューティフルデイズのあらすじ

出典:movie.daum.net

舞台は中国。

朝鮮族の大学生ジェンチェン(チャン・ドンユン)は、病気の父親にあることを告げられます。

それはずっと前に自分たちを捨てた母親(イ・ナヨン)が韓国で暮らしているということでした。

ジェンチェンは母親に会いに韓国に向かいます。

飲み屋を経営しながら韓国人男性と暮らしている母親。

ただでさえ恨みを持って育ったジェンチェンは更に失望します。

さらに14年ぶりに現れた息子に予想外に無関心に接する母親。

短い再会の別れ際、母親がジェンチェンのかばんにそっと日記帳を入れるのです。

その日記帳により、ジェンチェンは母親がどうして自分を捨てたのか、母親の悲しい過去を知ることになるのです。

 

 

正直な感想

出典:movie.daum.net

最初から最後まで暗~い映画です。

セリフもあまりありません。

しかもセリフはなまった韓国語。聞き取りにくい!

でも暗い中でも、真実を知りたいがため、苦痛ではありませんでした。

どうしてイ・ナヨンはこんな気だるい演技をするのか。

どうしてあんなきれいな人が年離れた男性の家に嫁いだのか。

どうして幼い子を捨てて韓国に行ってしまったのか。

徐々にわかっていく映画です。

題名が「ビューティフルデイズ」なので、だんだん明るくなっていくのかと思いましたが、最後まで暗かったのが残念でした。

ラストのラストで少し希望は見えましたが、もうちょっと明るく終わってほしかった。

正直な感想です。

 

朝鮮族の人たち

出典:movie.daum.net

この映画は朝鮮族の人たちが登場します。

朝鮮族(조선족)というのは昔、朝鮮半島から中国へ渡った人たちのことです。

中国にそのまま住んでいる人もいるし、韓国に帰り住んでいる人もいます。

私は韓国に来るまで、この朝鮮族という人たちの存在を知りませんでした。

でも韓国に住んでいると、けっこう朝鮮族の人がいることに気付きます。

身近なところでは他文化センターに行くと、朝鮮族の人に出会います。

朝鮮族だけではなく、カザフスタンや、ウズベキスタンなどロシア周辺の朝鮮がルーツの人もちらほら見かけます。(高麗人)

その人たちが結婚相談所や紹介で韓国人男性と出会い、韓国に渡ってくるケースがけっこうあります。

私が以前住んでいたアパートにも朝鮮族の女性が2人住んでいました。

いずれも韓国人男性と結婚して、家庭を持っていました。

韓国では朝鮮族のことをよく思わない人がいますが、彼女たちはとても情が深く、たくましく生きていました。

韓国語はちょっとなまりがありますが、もともと親族が韓国語ができるため他の外国人よりはるかに上手で、何より一生懸命生きていました。

なので、私が朝鮮族という言葉で思い浮かべるのは、一生懸命生きている彼女たちの姿です。

 

 

言葉ではなく表情で見せる演技

出典:movie.daum.net

母親役のイ・ナヨンさんはもちろん演技が上手でしたが、この少年(チャン・ドンユン)の演技がみずみずしくて良かったです。

最初中国の俳優さんかな?と思ったら、韓国の俳優さんなんですね。

初めての映画作品だそうです。

 

 

今回は韓国映画、「ビューティフルデイズ」についてお伝えしました。

明るい映画ではありませんが、脱北者について考えることができる作品になっています。