韓国の芸術高校に進学するのは親も子供も大変だ

韓国の高校を調べていると、はるばる日本から韓国の芸術高校を目指す日本人もいることを知りました。
K-popの影響もあるのでしょうか。
それで、韓国の芸術高校について、実際に芸術系を目指している子を持つママ友や、卒業生から聞いたことをそのままお伝えしたいと思います。
(※以下は聞いた内容であって、実際全ての人がこういうわけではないことをご理解ください。)
韓国で芸術系に進学するにはとにかくお金がいる
韓国での一般的な認識として、芸術系に進学するにはとにかくお金がいります。
それは芸術系に進む子は「幼い頃から大学に入るまで、塾やレッスンを徹底的に習わせているから」です。
それが日本とちょっと違うかと思います。
もちろん日本でも幼い頃からバッチリ習わせている子もいますが、部活から興味を持ったり、自己流にやってきて高校・大学で本格的に習う人が多いと思うんです。
でも韓国はその道に行くなら、幼い頃からず~っと習っている人が多いです。
その長い期間の高いレッスン代のため、芸術系に行きたくても行けない子もいます。
私の韓国人ママ友も経済的余裕がなく、子供に芸術系はやめてくれとはっきり言ったといいます。
悲しいことですが、韓国では芸術系に行くということは、裕福な家庭か、本人に相当な才能があるか、というふうになってしまいます。
親が必死にならなければならない
特に舞踊や、音楽系はレッスンを通うのに、親も必死になっている印象を受けます。
韓国では芸術高校に入るため、コンクールや大会に頻繁に出て結果を残さなければなりません。
(これも参加費から衣装、メイク代までかなりお金がかかります)
韓国では先生をとても敬いますが、こちらの世界では韓国の昔ながらの文化が残っています。
例えば、大会に出るときは講師も同伴で、講師のお昼ごはんや間食まで親が準備しなければなりません。
先生のおやつは何がいいかと親が悩むのです。
私も10年くらい前ですが、娘の保育所で遠足のとき、保育士さんのお昼ごはんや間食まで、父母会の代表が準備しなければなりませんでした。
このような文化は最近はなくなってきていると思いますが、まだ残っている所もあります。
また親は先生を敬い、自分の子を良くしてくれるよう、とにかく尽くします。
だから芸術系に進む子の親はいつも必死で、とても忙しいです。
人脈を利用した社会
これも韓国の昔ながらの文化ですが、人脈がとても重要な世界です。
また人脈を利用した問題が起こっているのも事実です。
過去に知り合った人で、芸術高校でいい成績を収めながらもその道を諦め、違う道に行った人がいました。
その人が諦めた理由は「芸術の世界は汚いから」というものでした。
大会では親の力を利用し、審査されることがよくあったと言います。
その人は何の人脈もない平凡な家庭に育った人でした。
これは今は少なくなりましたが、芸術系はまだ古い文化が残っている印象です。
それでも芸術系に行き、成功するには、このようなことには負けない強さと、才能だと思います。
韓国の古い文化も最近は少しずつなくなってきています。
もし日本から芸術高校を目指すなら、少しはこのような現実を知っておくのもいいかもしれません。