韓国の高校受験は筆記試験がないからラク?韓国の受験システムを知ろう

韓国の高校受験は筆記試験がないからラク?韓国の受験システムを知ろう

先日、韓国の高校ランキングをブログで紹介しました。

すると、このような質問が来ました。

「筆記試験はないんですか?」

そうなんです。韓国は高校受験で筆記試験はありません。

一見、ラクそうに見えますが、実はとんでもない!

こちらの方が大変かもしれません。

今回は韓国の高校受験の仕組みをお伝えします。

 

韓国の高校受験、筆記試験がないと安心していたら終わり

韓国の高校受験は内申の成績が全てです。

内申の点数は300点満点。

うち教科点数が80%、非教科点数が20%です。

韓国の高校入試点数配分表

韓国の高校入試点数配分表(地域によって多少異なります)

※자사고(自律性私立高校) 특목고(特殊目的高校)はこれプラス、面接、自己紹介書が必要です。

つまり、高校受験で筆記試験はありませんが、実質、中学校の期末・中間テストが筆記試験の代わりとなります。

特に자사고、특목고といった難しい高校を目指すなら、中間・期末の小さなミスが志望高校の合否を左右します。

中学1年生は中間期末テストがなくなったので、中学2年生の中間テストから成績が反映されます。

まだ中学2年生だからと言って、中間期末テストをテキトーに受けてたらダメなんです。

内申の成績で高校に行くということは、中学1年生から実質、高校受験は始まっています。

つまり、中学生活そのものが高校受験となります。

 

 

韓国の受験システムを知ろう

 

中学1年生から実質、高校受験となるわけですから、小学校のうちからみんな塾に行かせているんです。

おわかりでしょうか、この仕組み。

私は日本で中学3年生になって高校受験を頑張り、更に高校3年で大学受験を頑張りましたが、こんなやり方では韓国の受験システムに対応できません。

韓国の親は小学生のうちから、中学から始まる中学生活=高校受験の準備をし、中学校に送るのです。

なので、小学生のうちは遊んでいたらいい、という考えではどんなに中学校で頑張っても、よっぽど頑張らない限り成績が上位に行きません。

うちの子も言っていましたが、小学校から勉強を頑張ってきた子とそうでない子の差が、クラスですごくあると言います。

そういう私も、かつては小学校のうちは遊んでいたらいいと思っている人でした。

でも韓国の受験システムを知り、考えが変わりました。

(遊ばせたいけど仕方ない!韓国に住む以上は韓国のシステムに従うしかない!)

韓国の受験対策は早め早めに対策を打たないといけないシステムになっています。

その後始まる大学受験も、内申成績は高校1年生~3年生1学期までの成績が全て反映されます。

大学受験を高校から頑張っても、高校1年生からの成績が反映されるので、スタートが遅いというわけです。

 

 

多文化家庭に思うこと

私は先輩の多文化家庭のお子さんたちが、思い通りの大学に行けていないことにもどかしさを感じていました。

「この子ならもっといい大学に行けただろうに・・・」と思うことが何度かありました。

それは本人の能力もありますが、親が外国人であるがゆえ、受験システムや情報を知らないことがその原因の一つではないかと思うのです。

韓国の受験システムを知らない、韓国の親のように情報を知らない。

ただそれだけで、子供さんが能力に合った大学に行けていないとしたら、とても悲しいことです。

なので、このブログを読んだ方は韓国の受験システムをよく知り、早め早めに対策されることをお薦めします。