N番部屋事件よりももっと前で世界規模、Welcome to Videoとは

「그것이 알고싶다（それが知りたい）」という番組で、Welcome to Videoについて放送していました。

これが、あまりにも衝撃的な内容だったので、紹介しようと思います。

韓国では最近、N番部屋事件で若者のデジタル性犯罪について話題になりましたが、この事件よりもっと前に、もっと世界的規模で、似たような事件があったのです。

今回はこのWelcome to Videoについてです。

Welcome to Videoとは

この事件が明るみに出たのは、2013年イギリス。

ベビーシッターをしようとある求職サイトに登録した15歳の女子学生。

すると、「ヌード画を描くので裸の写真を送ってくれたら4,000ポンドあげる」というメールが届きます。

そして写真を送ると、その写真を流出すると言って脅し、女子学生を奴隷のように扱うものでした。

犯行手口は韓国のN番部屋事件とほぼ同じです。

中には排泄物を食べさせるなど、N番部屋事件と全く同じような動画もありました。

被害者は200人ほど。

被害者のうち４人が自殺。

犯人は2015年に捕まります。

なんとイギリスの名門ケンブリッジ大学出身の人物でした。

そこでわかったのは、「Welcome to Video」という闇サイトの実態でした。

ダークウェブサイト

出典　SBS ‘그것이 알고싶다’

このサイトはダークウェブと言われ、普通に検索しても出てきません。

中国、イラン、北朝鮮などでは自由にネットができないため、ダークウェブを使う人がいるそうです。

または国家情報や軍事機密を取り扱うために、ダークウェブを使う場合があるそうです。

Welcome to Videoはこのダークウェブを利用しているため、表ではわからなくなっているのです。

このサイトはもともとこのダークウェブを悪使用し、闇情報を検索をするのに使われているサイトでした。

それが、デジタル性犯罪に利用されるサイトへとなっていきます。

またこのサイトの有料会員は仮想通貨でのみ支払いが可能でした。

このことが警察捜査で困難を極めました。

幼児の動画

このサイトには私達が想像する以上にもっともっと低い年齢層の、いわゆる幼児の性的虐待動画がたくさんありました。

このサイトの人気検索語は

検索語が２歳とか４歳です。

被害者の中には生後６ヶ月の赤ちゃんもいました。

そしてついに、2018年にこのサイトの運営者が捕まります。

それが、韓国人のソンという人物だったのです。

Welcome to Videoの運営者とは

出典　SBS ‘그것이 알고싶다’

驚いたことに、運営者ソン氏は忠清南道の田舎に住む人物でした。

こんなのどかな田舎に世界規模の犯罪者がいたのです。

出典　SBS ‘그것이 알고싶다’

サイトを作ったのは19歳のとき。

ソン氏は４歳から父親と２人で暮らしてきたそうです。

彼の友達はみんなこう言います。

「いつかはこのような事件を起こすと思っていた」

小学生の頃からハッキングにおいて天才で、賭博サイトをハッキングしてお金を儲けたりしていたそうです。

中学生からビットコインに手を出し、４億ウォンほど稼いでいました。

ソン氏はその巧みな技術を使い、最初から幼児の性的虐待動画は利益になると知っており、このサイトを作ったと思われます。

だからダークウェブのサイトを作り、仮想通貨しか使えないようにしたのです。

Welcome to Videoの有料会員3,344人中、検挙されたのは310人。

うち228人が韓国人でした。

その中には英語塾の講師、韓方医師、会社員などがいました。

デジタル性犯罪の軽さ

Welcome to Videoでデジタル性犯罪を犯した人の外国での刑は重いものでした。

200人もの被害者を出したイギリス人は懲役25年。

他にも懲役22年。

懲役８年。

外国では重い刑となるのに、ソン氏は韓国で懲役１年６ヶ月でした。

たったの１年６ヶ月です。

理由は若く、反省しているというものでした。

直接、犯罪には関わっていないものの、彼はサイトを運営していました。

彼が仲介しお金を儲けていたのにです。

専門家はアメリカだったら30年の刑を受けてもおかしくないと言います。

Welcome to VideoとN番部屋事件はつながっていた

出典　SBS ‘그것이 알고싶다’

韓国で2017年検挙され廃止された、AVsnoopというアダルトサイト。

ソン氏はこの時、AVsnoopの利用者で検挙され、懲役１年、執行猶予３年となります。

AVsnoopの利用者で同じように検挙され、同じ刑だったのが、N番部屋事件で有名になったワッチメンことチョン氏でした。

この二人はつながっていて、のちに韓国のN番部屋事件へとつながっていくのです。

2017年にもっと重い刑にしておけば、N番部屋事件はもっと防げたかもしれません。

まとめ

デジタル性犯罪に詳しい専門家たちはこう言います。

우리나라 성교육부터 시작해서 성폭행 범죄에 대해서는 강제로 길가에 있는데 납치당해서 영화처럼 끌려가서 강제로 억압적으로 그렇게 하는 것만 성폭행이라고 생각하나 봐요.

韓国の性教育から始まり性的暴行犯罪に対しては、強制的に道で拉致され、映画のように連れて行かれ、強制的に抑圧的にそうすることだけが性的暴行だと思っているようです。

피해자에게도 잘못이 있지 않은가? 라는 생각들을 많이 하시는 것 같아요.  근데 사실 성폭력의 원인은 가해자가 성폭력을 하고자 했기 때문인 것밖에 없죠.

被害者にも過ちがあるのではないか？という考えを多くされるようです。 でも実際性暴力の原因は、加害者が性暴力をしようとしたから、それしかないんです。

デジタル化が進んだ韓国では小学生からスマホを持ち、スマホゲームをたくさんします。

その子供のゲームから、デジタル性犯罪が起こっていることがわかっています。

Welcome to Videoの運営者ソン氏はアメリカに送還される見込みです。

アメリカでもっと重い処罰を受けることを願います。