韓国ドラマ 「18の瞬間」から見る韓国のリアルな高校生活を解説!

韓国ドラマ 「18の瞬間」から見る韓国のリアルな高校生活を解説!

韓国ドラマ「18の瞬間 (열여덟의 순간)」をとても冷静に見てしまいました。

このドラマ、主演がアイドルの옹성우(オンソンウ)君ということで、

「どうせ学園モノのメロドラマかな~」と思って見始めたら、違うじゃないですか!

かなりシリアスな韓国高校の実態が描かれているドラマです。

韓国に住む者として、ちょっと違う視点から解説します。

 

登場人物

出典 http://tv.jtbc.joins.com/cast/PR10011069/1

チェジュヌ(최준우)高2

親が離婚し、母子家庭。貧しい家で育つ。アルバイトしながら生活。

 

 出典 http://tv.jtbc.joins.com/cast/PR10011069/2

ユスビン(유수빈)高2

親は別居中。ソウル大卒の母を持つ。教育熱心で裕福な家庭。数学以外の成績はいい。

 

出典 http://tv.jtbc.joins.com/cast/PR10011069/3

マフィヨン(마휘영)高2

父は社長。学校はこの父母のいいなり。学級委員長。成績は学年1位。

 

このドラマは家庭環境が違う3人の高校生と、その親、学校、まわりの人との関係を描いた物語です。

 

舞台設定はハナ高?

マフィヨン(마휘영)の父親は大企業の社長です。

親は汚い手を使って息子の成績トップの座を守り続けます。

これを見て、ニュースで見た韓国のハナ高校を思い出しました。

ハナ高校とはソウル大に毎年多数合格する名門高校です。

ハナ高校は勉強が超できないと入れない高校で、ドラマとは少し違いますが、親の財力で成績偽造や賄賂などの疑惑がある高校です。

成績偽造や賄賂はドラマだけの世界ではなく、実際に韓国で問題になっているんです。

出典 http://www.hani.co.kr/arti/society/schooling/708117.html

 

금수저(クムスジョ)問題

금수저(クムスジョ)とは

裕福な家庭に生まれ、勉強や就職など何一つ苦労なく成長する子のこと。

韓国では財閥が残っているため、親の地位や財産でかなり優遇されている人がいます。

韓国ではこの금수저(クムスジョ)の不正入試、不正入社が問題になっています。

昔からよくあったことなんでしょうが、もうこれが許されない社会となり明るみに出た感じです。

マフィヨン(마휘영)は本人も頑張っていますが、大学入試に有利な環境が準備されます。

それは親が莫大に払っているだろう寄付金のおかげで、先生から優しくされたり、

庶民には通えないような有名講師がいる塾に通えたり。

親によって全然環境が違ってきます。

 

学級委員長の重要性

日本で学級委員長ってそんなにすごかったっけ?と昔を思い出すんですが、

私の記憶では、成績がいい子がするというよりも、やりたい子がしてたように思います。

韓国では学級委員長は반장(パンジャン)といい、成績がいい子がします。

私立では親の財力も必要だったりします。

반장(パンジャン)になることは、内申成績に記入されるため、名誉なことなのです。

 

成績優秀者は公表する

韓国では小学校5年生から中間・期末試験があり、高校生まで成績優秀者の上位は公表されます。

うちの子も普通の公立中学ですが、自分のクラスに学年1位と3位がいると話します。

1位の子は胸を張って学校に行けるだろうし、何よりも親が鼻高々になります。

 

成績をランク付け

韓国では高校生になると、成績を等級分けし、ランク付けします。

このドラマではマフィヨン(마휘영)という子が、学年1位でした。

学年1位は1等級。

ユスビン(유수빈)という女の子は数学だけ苦手で、数学以外は1等級。

ユスビン(유수빈)は数学を1等級にするために必死でした。

高校生はみんなこの1等級を目指して、めちゃめちゃ勉強するのです。

なぜなら1等級ならソウル大に合格しやすいからです。

合わせて読みたい

韓国の等級についての過去記事はこちら。
【韓国在住ママ必見】韓国高校の内申制度はこうなっている!(高校編)

 

内申重視の入試制度

主人公のチェジュヌ(최준우)は前の学校でありもしない濡れ衣を着せられ、転校してきました。

内申重視の韓国の入試制度でこれは致命的です。

きっと彼が母子家庭ではなく、親に財力があればこんなことはなかったでしょう。

内申には高校生活すべての内容が事細かく書かれるため、

一度問題があった生徒が大学受験に挑戦する場合、かなり大変です。

たった1回の欠席や遅刻でも内申に影響するんだとか…

このため高校生活はなるべく静かに、問題を起こさないようにするのが韓国です。

 

担任の先生

出典 http://tv.jtbc.joins.com/cast/PR10011069/4

担任の先生も子供のころ、親から厳しい勉強をさせられ、学年1位を求められた過去があります。

でも大学はインソウルではありません。(インソウル:ソウル内の大学)

インソウルではないことで、マフィヨン(마휘영)から馬鹿にされています。

韓国の高校生ほとんどが目標とするのがインソウルです。

 

まとめ

日本とは違い、子供が何歳になっても世話を焼き、親が関与するのが韓国です。

大学入試も子供だけの問題だけでなく、親が情報収集や人脈確保に必死です。

ちょっと付いていけそうにもないですが、そういった環境の上で高校生の成長を描いたドラマになっています。

Netflixでも見れますので、ぜひ見てみて下さい。