韓国ドラマ「SKYキャッスル」から見た韓国の大学入試を解説

ドラマは見ない派ですが、絶対見たほうがいいと薦められ、「SKYキャッスル」を見ました。（まだ途中までですが…）

このドラマには韓国の今まさに問題になっている入試制度が実に上手く描かれています。

韓国ドラマ「SKYキャッスル」から見る、韓国の大学入試制度についてまとめてみました。

複雑すぎる韓国の大学入試制度

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ドラマはソウル大医学部を目指す家庭の様子が描かれています。

ソウル大を目指すには、昔のように大学修能試験（日本のセンター試験のようなもの）でいい点を取ったからと言って、行けるものではなくなりました。

ドラマに出てくる背景には韓国の最近の入試制度が描かれています。

韓国で大学に行くためには、学生部総合選考(학종)と学生部教科選考(교과전형)という、いわゆる内申が最も重要になります。

でもこの制度、本当に複雑なんです！

韓国人に聞いても、この入試制度を100％理解している人はいないと聞きました。

それほど複雑で、不透明な部分が多いんです。

なのでドラマに登場する入試コーディネーターが必要なんですね。

ドラマでは入試コーディネーターとありますが、実際には入試コンサルタントと言います。

実際に入試コンサルティング会社は最近の流行りで、この人たちは大儲けしています。

読書討論会

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ドラマに出てくる読書討論会。

親たちと嫌がる子供たちが参加してましたね。

こんなの実際にやってる人はそういませんが、これは何のためにやっているかと言うと、

現在の入試制度の内申点に、読書活動が入るからです。

読書活動をしていたということ、読んだ本を内申に書けるのです。

こんなものまで書けるのです。

なので、受験生は受験で忙しいのに、読書討論会をしているのです。

父親が働く病院で実習補助

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病院での実習補助も内申に書けます。

でもドラマの場合、親の権力を利用してできるのであって、実際にはいろいろと問題になっています。

親が医者や病院関係者でないと実習補助までは難しいからです。

病院補助だけでなく、進みたい進路に関係する学校外の活動も内申に書けます。

※政治家、教授、医者はこの点から今の入試制度に有利になっています。これが韓国の今の入試制度の問題点です。

奉仕活動をする

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受験の忙しい中、奉仕活動までしてましたね。

これは韓国では当たり前。中学生から１年に20時間奉仕活動しなければなりません。

奉仕活動は福祉施設の補助や清掃、いろいろな種類がありますが、これをしなければ内申点から引かれます。

韓国の奉仕活動20時間の記事についてはこちら》

生徒会長になる

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生徒会長になると内申点がかなりプラスされます。

生徒会長は誰でもなれるのではなく、成績優秀で、親に財力がなければいけません。

公立高校はそれほどでもありませんが、ドラマは私立のお金持ち高校です。

そういう学校の生徒会長は当然親も財力が必要です。

生徒会長じゃなくても、クラス代表、学校の何らかの役をやっていると内申点が上がるためやります。

中間期末テストで１位

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ドラマでは中間期末テストで成績１位になるために、必死に勉強していました。

それもそのはず、ソウル大の医学部に行くには、高校の成績１位ばかりが集まっています。

ソウル大医学部のためには１位じゃないとダメなんですね。

もっと言えば、内申には等級の成績も含まれ、高校３年間いい等級を維持するのが重要なんです。

等級とは１～９等級まであって、ソウル大医学部は１等級でないと合格できないと言われています。

等級についての過去記事はこちら>>

あれほどまでに中間期末テストにこだわるのは、１等級を維持しなければソウル大医学部には行けないというものからです。

欠席・遅刻・早退の場合は診断書が必須

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娘が早退したと知るやいなや、担任の先生に診断書を持って行けばいいかと確認します。

韓国では欠席や早退、遅刻の場合、病院での診断書を必ず発行してもらいます。

そうすると欠席扱いされません。ちなみにこれは小学生の時からやります。

これは１度でも欠席・遅刻・早退すると、内申から引かれるためです。

なので、韓国の学生はほとんどが皆勤賞です。

勉強しすぎでおかしくなる

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ドラマほどではありませんが、こういう子はたまにいます。

私の日本語教師時代の教え子も勉強しすぎで精神を病んでいました。

韓国は小学校高学年から中間期末テストがありますが、小学生の頃から親に学年１位になれと言われ、

テストの前日は震えて寝られなかったとその子は言ってました。

親がおかしいんですね。

勉強しすぎは怖いです。

以上、韓国ドラマ「SKYキャッスル」から見る、韓国の大学入試制度についてまとめてみました。

ご参考になれば幸いです。